FEATURE

鎌田さんの手がほどく、縫う、仕立てる
水金の日傘

「みなさんが着ているものでも何でもね、見ると傘にしてみたくなっちゃうの」
とはにかむのは、傘職人・鎌田智子さん。

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鎌田さんの相棒は、年季の入ったミシンや専用の定規。
こじんまりと、そして使いよく道具や材料を揃えた店先で、せっせと繰り返されて来た、
鎌田さんの毎日の営み。

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16歳で傘づくりの世界に入り、それから、実に70年近くもの歳月が夢中で過ぎて行った。

それでも、未だに日々の発見は絶えないと言う。

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毎年、初夏に合わせて水金地火木土天冥海に並ぶ何十本もの日傘たちは、
全てこの鎌田さんが一手に引き受けてくださっている。

水金バイヤーが一年かけてこつこつと買い集める古着物は、和装に限らず、普段のファッションによく似合う、垢抜けた柄いきが身上。

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そこに、ヨーロッパのデッドストックのボタンや、色とりどりの房をコーディネートして、
鎌田さんのもとへと託す。

すると、古びた着物だった布地が、
いきいきとした日傘になって息を吹き返し、やがて人びとの手へ渡って行く。


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「昔のお着物っていうのは特にね、作った方がとっても丁寧に縫っているでしょう、ほどくのがなかなか難しいの。
これがねぇ、すごくお勉強になるのよ」

と、古着物を大切に抱くようにしながら、
こちらもまた年季の入った小さな鋏で根気づよくほどいていく鎌田さん。

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「この柄なら、こんな風に作ると良くなるかしら、なんて、いつも想像しながらやってみるの。
お着物だと、全部が違った柄で、違った素材でしょ。
ほんとうに楽しいの。これも、とっても良いお勉強」


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骨董の魅力と水金の感性、そして鎌田さんの手から生まれる日傘

それは、古くて新しい。

■2017年のラインナップは、オンラインショップ よりご覧いただけます。
http://www.hpfmall.com/shop/hpfmall/item/list/category_id/3708


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(文・國府田 真由 / 写真・澤木美奈)

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